都市化する世界part.1

2007/7/8, 21:32 by Gen

 少し古いのだが、Economist誌May5th号に、都市化する世界についての17ページの特集レポート(”The world goes to town”)が載っていた。忘れないように、その中からimpressingなデータと記述を抜き出しておきます。微妙に突っ込みどころもある記事ですが。長くなってしまったので、数回に分けて載せます。現代の世界における「都市」の問題を考えたい人にとっては面白いはず。意訳・抄訳中心なので、詳細については原文を。


■ “The world goes to town”

 ホモサピエンスは、都市に生きる生物(urban creature)として生活し始めたわけではない。1800年においても、世界の全人口の3%が都市に住んでいただけであった。しかし、現代社会では、まもなくその割合は50%を超える。Homo sapiensはHomo urbanusになりつつある。

 共に暮らすことは安全の保障を意味した。また、特定の場所に住むことによるプラクティカルな利点のために、人々は集まって暮らした(川の近く;肥沃な土地、など)。同時に重要なのは、しばしば神聖な目的のために、人々を集める集落のキャパシティーだった(巡礼など)。しかし、人々は、崇拝を行うためだけに都市に集まってきたわけではない。取引(trade)も大きな動機だった。寺院はしばしばマーケットでもあった。都市は、モノとアイデアを交換する中心となり、したがって、同時に学習・イノベーション・洗練の中心ともなってきた。人々が、圧政から逃れ、スキルを磨き、他者から学び、他者に教え、そして社会的な技術を発展させることができたのは、都市においてであった。

 都市の活力は技術の発展に大きな影響を受けてきた。農業の発展が余剰を生み出し定住を可能にしたように、交通手段の発展が(都市の繁栄がそれに依存する)貿易を可能にした。ローマ帝国は上下水道を整備し、衛生を整えた。

 しかし、恩恵を受けたのは裕福な者たちだけであった。ローマ帝国でも、大多数の人々は劣悪な環境下に暮らし、それが原因で死んでいった。地方の人々も死んでいったが、都市の住民たちは特にvulnerableだった。彼らの健康は綺麗な空気と良好な衛生状態に依存したが、多くの者は満足な状態に置かれていなかった。安い石鹸と医薬品の発明を待たねばならなかった。

 それに続く都市の大きな変化も、技術の跳躍によってもたらされた:エンジンと機械の発明である。産業革命は当初、都市での暮らしやすさの向上に役立たなかった。が、それは多くの仕事を生み出した。18世紀後半は全く新しい時代の幕開けだった。農民は地方を離れた。1900年の時点で、世界の全人口の13%が都市にて暮らしていた。

 世界の都市人口が13%から50%へと増加した最新の跳躍もまた、科学技術の発展によってもたらされた。多くの人々が、疫病に悩まされずに、共に住むことができるようになったのは、医学が発展したからだ。また、医学の発展は同時に地方にも浸透し、地方の人々が長生きすることも可能にした。結果として、多くの人々が、よりよい生活を求めて都市になだれ込んでくる構造が生まれた。

 現代の都市人口の増加は、そのほとんどが、貧しい人々の大規模な移住と、彼らが多くの赤ん坊を生むことによって生じている。だから、都市人口の増加は、大部分が貧しい(あるいは中程度の)国々の問題であるわけだ。国連の予想によると、今日の32億人という都市人口は、2030年には50億人に達し、全世界の3/5の人々が都市に住まうことになるという。都市人口の増加は、アジアやアフリカの貧しい国々で劇的に生じるだろう。

 10年以内に、人口100万人を超える都市が、500近くに達するだろう。1950年には、ニューヨークと東京だけが巨大都市と呼ぶにふさわしかった。しかし、国連によると、2020年までに、9つの都市――デリー、ダッカ、ジャカルタ、ラゴス、メキシコシティ、ムンバイ、ニューヨーク、サンパウロ、東京――が2000万人以上の人口を抱えることになるという。東京はすでに3500万人の人口を有しているが、それはカナダの全人口よりも規模が大きい。

 問題は、都市に住む人々の多くが、スラムに住んでいることだ。貧しい国々の都市は、極めて小さな資源しか持っていない。にもかかわらず、移住者がどんどん増加し続けており、それに対処しなければならない(先進国の都市が比較的安定しているのに対して)。次のレポートではこのスラム問題を扱う。

Tags 国際関係, 社会(学) | | 3,165 Views | add to hatena hatena.comment 0 user add to del.icio.us 0 user add to livedoor.clip 0 user |  http://blog.genxx.com/wp-trackback.php?p=213
1 Star2 Stars3 Stars4 Stars5 Stars (No Ratings Yet)
Loading ... Loading ...


 Amazon Related Book Search

Leave a Comment

Please note: コメント欄で引用をおこなう場合に、blockquoteボタンを利用されると便利です。スパムフィルターが設定されているため、管理者の承認があるまで投稿が反映されない場合があります。気になる場合はamourix@gmail.comまでメールでお知らせください。