金持ち父さん

2006/2/13, 20:57 by Gen

 息抜きに1時間で読み干した『金持ち父さんのキャッシュフロー・クワドラント』。かなり前にベストセラー化してた本ですね。要約したらA4一枚で済む内容が300ページにわたって述べられているという如何ともしがたい冗長さ目をつぶれば、それなりに面白かったですよ。 まぁここに軽く内容が載っているのですが、この本は人間の生き方を E, S, B, I の4つに分類する。Eはemployeeつまり従業員。一般的なサラリーマン等々。Sはself-employedつまり自営業者。これは自分の能力と引き替えにお金を得ている人たちを指し、たとえば医者や弁護士なんかもここに含まれる。Bはbusiness-ownerつまりビジネスオーナー。Iはinvestorすなわち投資家。

 この本の著者は<従業員と自営業者/ビジネスオーナーと投資家>というように線引きする。従業員と自営業者は「システムに組み込まれている」。しかしビジネスオーナーと投資家は「システムを所有している」。これは当たり前だが重要な指摘だと感じた。いくら医者や弁護士は儲かるとはいえ、彼らは自らがシステムの一部として組み込まれているので、稼げるようになればなるほど、忙しくなり、自由な時間を失ってしまう。他方、ビジネスオーナーや投資家は外部からシステムを所有しているので、システムが成功すればするほど、何もしなくとも、お金が上がってくるようになる。まぁ当たり前だけれども、資本家とは、自らがシステムに組み込まれずにシステムを外部から所有する人たちのことなんですな。(正確にいえば、従業員は「システムのために働く」。自営業者は「本人がシステムとなって働く」。ビジネスオーナーは「システムを作り出したり、システムを管理したりする」。投資家は「システムにお金を投資する」。)

 その他面白かった指摘は次の通り。従業員と自営業者は「自ら頭が良くなくてはいけない」が、ビジネスオーナーと投資家は「自分よりも頭がよい人間を動かさなければならない」(≠経営者)。医者や弁護士を含む自営業者は「頭が良くて自らが細部まで把握し完璧に事態をコントロールできないと気が済まない」が、彼らはこのことによって損をしている(ビジネスオーナーや投資家になれない)のだと。従業員や自営業者は「自らの頭と時間を使って金を稼ぐ」が、ビジネスオーナーや投資家は「他人の頭と時間に金を生ませる」ことができるのだと。

 また、著者は、成功するために求められる技術と心構えが、 E, S, B, I それぞれに異なるので、それぞれ別のトレーニングが必要だという。著者が最も重視していたのが「感情のマネジメント」だという点は興味深い。たとえば、IQになぞらえて近年研究され人気を呼んでいた『EQ』(自分の感情(Emotion)を上手にコントロールする能力)なんかが引用されている。感情ブームですねぇ。

 たしかに、友人を含めて、馬車馬のごとく汗を流す一流企業のサラリーマンを見ていると、色々思うところはあるわけです。繊細な問題なので、またの機会に論じます。あ、この本を通じて知った『入門経済思想史 世俗の思想家たち』は極めて良さげ。

Tags 経済/投資 | | 2,547 Views | add to hatena hatena.comment 0 user add to del.icio.us 0 user add to livedoor.clip 0 user |  http://blog.genxx.com/wp-trackback.php?p=149
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