恋愛の時間

2005/6/27, 15:07 by Gen

00:28:05
 失恋の痛みであれ、愛になじまない己の孤独さであれ、現世の受苦であれ、なぜ多くの場合それに押しつぶされて[その時点で]自殺せずに済むのかといえば、「未来」があるからだ。第1に、ある出来事は――ささやかではあれ――必ず風化するし、ある出来事の「意味」は、その後[未来に]生じる様々な出来事との布置関係によって徐々に変容していく。そして何よりも、第2に、わたしたちがそのこと――未来が訪れること――を確信しているからだ。「いまは辛いけど、この経験は必ず自分を成長させてくれる」と信じるから救われるのであって、「未来」「変容」という二つの信仰を抜きにしては、「成長」も「救済」も存在できなくなってしまう。まぁ、当たり前の話だ。その上で、下に引用した断章は、何を投げかけているのだろう。

 時間は正確にいえば、存在しない(現在だけに限っていえば別だが)。しかしながら、わたしたちは、それに従属している。こんなのがわたしたちの条件なのである。わたしたちは、存在もしないものに従属している。受動的に耐え忍ばねばならない時間――肉体の苦痛、待つこと、後悔、良心の呵責、恐怖など――にせよ、操作される時間――命令、方法、必然など――にせよ、どちらにしても、わたしたちの従属せねばらぬものは、存在しないのである。だが、わたしたちの従属ということは、存在する。わたしたちは、実在しない鎖によって、現実にしばられている。時間は、実在せず、すべてのものを、またわたしたちを非実在のおおいで包みこむ(シモーヌ・ヴェイユ/引用元;BJKさんの日記

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