思想の罠、あるいは社会学的暴力

2007/7/14, 8:02 by Gen

 「可能性に満ちたセックスを構想する」でいろいろと書いた。でも、脱射精的なセックスが正しい姿だ、と言うつもりはない。普通の射精中心主義的なセックスでも別によいと思う。ある男女がいて、その男女がともにそれ(射精中心主義的セックス)によって幸せを感じているならば、まったく素晴らしいことだ。少なくとも、自分は結構満足している。

 思想の罠。それは、現状とは別のあり方を進んだ考え方であるとし、現状の肯定を遅れた考え方だと見なしてしまいがちなところだ。ある個人、そしてその個人と関係を切り結ぶ他者が、幸せと感じるかどうかが最終的な判断基準であって、いくらデリダであろうとフーコーであろうと、その基準より特権的な立場に立つことはできない。田崎さんの『セックスなんてこわくない』でも、暗黙裏に、射精中心主義を「遅れた」セックスのあり方だとする論調が目に付いた。

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可能性に満ちたセックスを構想する

2007/7/14, 4:34 by Gen

toward

 男性の勃起ないし射精には、いろいろなとらえ方がある。たとえば、「俺もう我慢できない!」といったように、勃起や射精を、生物学的な生理現象だと見る視点がある。生理現象としての射精は、生理現象としての排泄をアナロジーとして語られることが多い。「ヤリマン」や風俗嬢が「肉便器」と呼ばれるとき、このアナロジーが作動している。射精は排泄行為とされるのだから、セックスは女性を辱めるものになる。辱められているのに声を出して感じる女性は淫乱な存在だとされ、「暴力的に女性を支配するけれども、女性はそれを喜ぶ存在なのだ」という言説が誕生する。

 ところが、男性はセックスや勃起や射精を恐れてもいる。あるがままの生理現象としての射精や勃起は、男性の自尊心(男性性)を満たさないのだ。女性を感じさせたりイカせたりすることのできない男性は「男失格」の烙印を押されてしまう、という恐怖感につねに苛まれている。女性を「悦ばす」ことのできるテクニックを持っていることが、男性性の必要条件だとされる。男性は、「生理現象としての」勃起や射精を、自らの意志でコントロールしなければならない。ところが、自らの意志にかかわらず勃起や射精してしまったり、あるいは自らの意志にかかわらず勃起や射精しなかったりする。早漏や遅漏への恐怖、インポへの不安、短小包茎への罪悪感。射精や勃起が、先述したように生理現象であるならば、男性がそれらをコントロールできないことになる。しかし、男性はそれらをコントロールしなければならないと同時に感じてもいるのだ。

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予告

2007/7/12, 12:37 by Gen

 古本屋で手にした『セックスなんてこわくない――快楽のための7つのレッスン』(田崎英明)がかなり面白い。ラカン、フーコー、フロイト、その他社会学の理論を主要なバックボーンとして恋愛とセクシュアリティの自明性を(強引な解釈をいとわず)ばさばさ切っていく本なのだが、色々と叩き台として使えそうだ。面白いので、この本の章立てを紹介しておこう。オススメ。機会があるごとに、これと自分の身体感覚を混成して色々書いていこうと思う。

1.AVギャルはフレディの夢を見るか?
2.フェラチオのフェノメノロジー
3.エレクトのエコロジー
4.マドンナのSEXをさがして
5.オナニーのオートポイエーシス
6.サディズムのサイバネティクス
7.マゾヒズムのマテリアリズム

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ある性のかたち

2007/6/30, 16:31 by Gen

 この記事を書くに至ったきっかけはyasuchanのはてなブックマークを通じて知った「AV女優に質問!本当はAV出演は苦痛ですか?」というサイト。2chにあるスレのまとめサイトのようだが、そこでは、約8割がた、「苦痛である」「お金のためにやっている」とのコメントが寄せられているようだ。大半が嫌々やっている、と聞いてあなたは何を想うだろう。「やっぱりな」と感じるのかもしれない。

 上記サイトのデータを社会学的に分析したいわけでも、他の統計を持ってきて反論したいわけでもない。これから書きたいのは、高校時代からの知人である女性の、ある性のかたち、その生きとし生けるありさまだ。セックスが好きという彼女は、どのような人生を歩んでいるのか。

broken and still seeking

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『カードの並べ方が人生だ。』

2007/3/13, 23:45 by Gen

 『カードの切り方が人生だ。』というLIFEカードのCMをパロったはてなダイアリーのエントリーを読んだことがあるだろうか。たしかにカードの切り方は人生だ。ホントそうだよ。でもね、あえてこう言いたい。『カードの並べ方が人生だ。』――というわけで、今日はまたしても恋愛論。というか、酔ってるから書けるただの恥ずかしい泥酔ポエムw

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